現在の基地局構成。旧世代を含む現状の基地局構成
モバイルネットワークはこの20年あまりの間に急速に進化してきました。ただ、現実には未だ旧世代の端末(ガラケー)は残っておりサービスも提供され続けています。
海外ではつい2~3年前までGSM(2G)のサービスが受けられましたし、現在でも未だサービスが提供されているかもしれません。海外に出掛けた際にローミングで多くの
通信会社(キャリア)を選択できることにお気付きの方もおられると思いますが、最新世代に加えて旧世代のキャリアの選択が可能になっています。
日本でも2012年頃には2Gはサービスを終了しましたが2021年現在、3Gのサービスは継続中です。サービス終了はキャリアに依りますがほぼ2022年~2026年となる模様です。
お気付きかと思いますが、サービスを継続中と言うことは基地局も旧世代のものが存在すると言うことです。また、端末(スマホ及びガラケー)も旧世代の通信が可能
ですし、3Gのみ使える端末が今でも残っています。即ち、モバイルネットワークの世代とは、基地局と端末の両方が揃って初めてサービス提供が可能となります
(当たり前なのですが …)。サービス継続中である限り旧世代での通信も可能です。ただ、あえて旧世代で通信する意味は希薄です。
一方、端末の寿命は3~5年で1/3くらいのユーザーはこの間に最新型に切り換えるでしょう。iPhoneの最新版発売ごとに切り換えているようなユーザーもいます。
ただ、特に拘りがなければ壊れるまで端末を使い続けるのが普通です。ヘビーユーザーでなければ寿命も5年以上、10年使い続けることも可能でしょう。
問題はバッテリーのヘタリです。電池のお話(特性や長持ち充電法)は別項(
バッテリーの話。スマホのバッテリーを長持ちさせるには?
)をご参照ください。頻繁に充電することを厭わなければ長期間、同じ端末でサービスが受けられます。
3Gの場合、2000年頃のサービス開始なので既に基地局設備は20年以上も稼動しているものもあると言う事です。基地局の寿命はだいたい5~7年で設計されてますが
日本のような四季のある気候の場合、10年以上は稼動できるでしょう。日本国内の基地局メーカー製の基地局は15年稼動してもおかしくありませんが、海外製基地局
は寿命以上に稼動できるような設計になっていないものが多く、寿命5年ならば5年後以降はいつ故障してもおかしくありません。
一部、ユーザーが残っていようが何しようが、通知1枚で強制的にサービスを停止する通信会社(キャリア)もありますが、キャリアにとってはサービス終了・停波が
難題なのは間違いありません。即ち、本コラム執筆当時(2021年11月)は3G、4G、5G・サブ6帯、5G・ミリ波帯の4つが並行してサービスされており、基地局
もそれらの帯域に応じて稼動を続けています。また、端末も旧世代のサービスを含めて複数の帯域をカバーできるようになっています。
因みに、5G・ミリ波のサービスは極く限られたエリアでのサービス提供に限られているので、対応端末はそれ程市中に広がっていません。