そもそも5Gとは? 第7回 ローカル5Gとは?

5G・ミリ波は天井に基地局(スモールセル)を設置して屋内で使用するのが適していると思います。5Gではローカル5Gと言うプライベートネットワークのサービス も可能となり、既に免許も交付されています。ローカル5Gではユーザーが基地局を設置し、所有する敷地内のみで5Gネットワークが展開できます。設備も帯域も 独占できるので高品質且つ大容量の通信が可能となります。ローカル5Gが普及すればミリ波の展開エリア拡大が望めます。一方、現状では設備費用が莫大で一部の 大企業或いは政府機関・地方自治体等の限られたユーザーに限定されそうです。現状の技術や部品でローカル5Gを展開するための投資額を算出してみました。
羽田空港*1: 21.4億円~65.6億円
成田空港*1: 23.5億円~70.7億円
東京駅*2: 5.8億円~17.4億円
新宿駅*2: 3.8億円~11.5億円
上野駅*2: 4.0億円~12.2億円
池袋駅*2: 3.3億円~9.8億円
渋谷駅*2: 1.8億円~5.3億円
品川駅*2: 1.6億円~4.8億円
新橋駅*2: 1.5億円~4.5億円
*1: 空港については出発・到着ロビーからターミナル、ボーディングブリッジまでをカバーする、機内や駐機場は対象外、として計算してます。
また空港内の商業施設(レストランや土産物店等)及び空港付属の駐車場も対象外です。
*2: 駅については、JR及び私鉄各線、地下鉄の駅構内の通路からホームまでを対象にしており、車輌内は対象外として計算しています。
また駅構内の商業施設(レストランや土産物店等)は対象外です。

投資額予想に幅があるのは基地局メーカーを国内・海外に分け、更に導入当初と導入末期の価格低下を考慮しているためです。 幅は大きいですが最低額だけを見ても投資できる額に納まりません。機器コストを下げて必要投資額を圧縮しないとローカル5Gも普及しないのは明白です。 ローカル5Gの普及には端末(スマホ)と部品共有ができるくらいの小出力にしてカバーエリア5m四方程度の基地局が必要と思います。