そもそも5Gとは? 第3回 第4世代の流れと特徴 

第4世代(4th Generation。以降4Gと略します)は2012年頃にサービスが開始されました。4Gでの進化は音声ディジタル信号をIP網に収容したことです。 3Gまでは基地局で音声が分離され音声用ネットワークに接続されてましたが、4Gからはウェブやメールのデータと同様にIP網を使用しています。3G中期、 HSPAの拡大により携帯によるインターネット接続やメール・静止画・動画のデータ通信需要が増大し、またスマートフォン普及によりこの傾向は顕著 となりました。もちろん4Gではより大量のデータ通信を可能とする改善もありましたが、ユーザーには音声のIP網収容はメリットを感じ難く、もっぱら 大量データの通信に興味がありました。特に、定額動画配信サービスが出てきたことでユーザーはその進化の成果を享受できるようになった訳です。

Willcom(現Softbank)製のPHS。海外のお客さん用に準備したものですが、もっぱらWi-Fiのテザリング用として使ってました

3G前期までのデータ通信は完全従量課金で使ったデータの分だけ支払う方法でしたが、3G中期からは一定容量までのデータ通信に対して金額を設定する 料金プランとなり、4Gに入ってこの傾向が強くなりました。
3Gまでは携帯電話の中に様々な機能を追加してきた、と言う印象ですが、4Gでは音声もIP網に吸収され生活に不可欠なツール(情報端末)としての地位を確立した と言えるでしょう。実際、3Gまでは「携帯電話」と言う呼び名が結構頻繁に使われて来ましたが、「スマホ」或いは「スマートフォン」と言う呼び名が定着 したように思います。これはiPhoneひいては天国にいるスティーブジョブスによる貢献が大きいと思います。 日本以外ではcellphone (cellarの略と思われます)とかmobile phoneと呼ばれますが、単にcellとかmobileと言う呼び方も多いです。 そのうち電話から派生したことは忘れ去られてしまうかもしれませんね。

Huawei製の4Gスマートフォン。多分、Andoroidを搭載したことで中国で使っていた「なんちゃって」スマホから格段に機能が向上