そもそも5Gとは? 第2回 第3世代の流れと特徴 

第3世代(3rd Generation。以降3Gと略します)は2000年頃にサービスが開始されました。CDMA(Code Division Multiple Access)方式の採用で米国、 日本を含む各国で基本法式が統一されました。これには各国政府や通信会社(キャリア)、基地局や携帯端末メーカーが参加する国際標準化団体3GPP (3rd Generation Partnership Project)が貢献しました。統一により海外ローミングが容易となり、特に異なる通信方式の米国や日本のユーザーには メリットが生まれました。ただし海外ローミングは通話料が高く、頻繁に海外に出掛ける人は海外ではプリペイド携帯を購入していました。

海外出張の際に使用していたNokia製携帯です。3Gで通話とテキスティング(SMS)だけなら十分な機能です

第3世代でのCDMA方式の採用で通話品質が格段に改善され、通話中の切断が大幅に減少したことは間違いなく、ユーザーにも多大なメリットをもたらしました。 3G対応携帯に切り換えるメリットは大きかったと思いますが、データ通信は相変わらず従量課金でしたので、ウェブのアクセスやメールの送受信程度に留まって いました。

3G携帯(docomoのFOMA-L、LG電子製)です。数年前まで使ってましたが、やはり壊れたのはヒンジでした ......

第3世代は実際には第3世代初期、第3世代中期、第4世代初期の3つのフェーズに分けられます。CDMAが採用された第3世代初期、データ重視のHSPA (High-Speed (Uplink/Downlink) Packet Access)を用いた第3世代中期、LTE (Long-Term Evolution)の採用当初の第4世代初期です。厳密にはHSPA (上り・下りの高速化を意味するHSUPAとかHSDPAのような呼び方をしています)は3.5G、初期のLTEを3.9Gと呼ぶことが多いです。4G初期には3GPPの規定を完全 には満たしておらず3.9Gの定義で4G未満と言う位置付けでしたが、4G或いはLTEと呼んでも良いことになりました。

初期の3G携帯(docomoのFOMA-F、富士通製)です。分厚くて重くちょっと時代を感じさせますが、今でも電源は入ります。
Huawei製の3Gスマホで、中国で使用していました。廉価版なので機能は限定的でしたが出張時に使用するには十分でした。